思考

自己増殖する世界

この職場に来てからまず最初に抱いた問題意識は、最適な資源配分に基いた防災戦略を組み立てようというアプローチが欠けているということだったが、最近その根本的な原因がどこにあるのかがようやく分かってきた気がする。いわば基準行政の時代がとっくの昔…

パターン化された立法技術論

※仕事帰りの電車の中で思いついたことをワーッと一気に書いたらめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、行政官が何を考え、どういう方法で政策(法律案など)を立案しているのかを知ってもらう良い機会なので、ちょっとでも「行政官の仕事って何やねん」と思…

モラルハザードと偽装事件

友達のブログに「モラルハザードという言葉の意味を取り違って使ってるやつが多い」ということが書いてあったので、そういや最近俺もここでこの単語使ったなと思い出す。いま読み返してみてやっぱり間違った使い方はしてないみたいなので一安心w※追記:うー…

住宅政策1年記

明け方にこんな文章書こうと思い立った発端は↓のサイトを見つけたから。http://www.copipe.net/おもろい。この中の「姉歯事件雑感」にある「国がすすめてきた持ち家取得促進制度に問題がある」という指摘は特に興味深い。http://www.copipe.net/archives/200…

正夢

フジフィルムのDVDのCMは、随分前からスピッツの「正夢」を使っている。サッカー選手など各界のスターが自分のこれまでや夢を語り、その想いを形に残したい、みたいなスピーチをし終わったところで、それまでBGMで静かに流れていた「正夢」のサビが…

最近気づいたパラドックス

「物事を平易にときほぐすのは難しいのに、物事をややこしくするのはいとも簡単である」

short and plain

短く、かつ分かり易く。 言うは易く書くは成り難し。てわけで今日は短めで。

アカウンタビリティからユーティリティへ

いろんな制度や政策を調べてると非常にいらいらする。「で、結局これは誰が使えて、そのひとにどんないいことがあるのさ」と小一時間問い詰めたくなる。政府の失敗が叫ばれるようになって以来、とかく「アカウンタビリティ(説明責任)」なるものが重視され…

昨日の日記も書いてあるのでよかったら読んでね。長いけど。いまふと思い出したので書き留めておこう。ちょうど長谷川が映画ネタを板でふってくれたことだし。 spnが以前「映画を見る」ことの意味を 1.スクリーンで見る 2.途中で途切れることなく一気…

レッツ・シンキングターイム!

昼過ぎ、人事課から電話あって、H田とY田のワークショップの手伝いに来てくれ、と。 昨日ここに書いたとおり、夕方はバスケするつもりだったので最初へこんだが、街づくりなんてテーマはめっちゃ大事なのにきちんと考えたことなかったのでいいチャンスだと…

言葉を最後まで我慢すること

映画を見て「すごい」と書くのは簡単だが、 なぜすごいのかを自分の言葉で表現するのは難しい。批評に意味が生じるのは、対象がもつ価値を引き出せたときだという話を最近聞いた。悪口ならいくらでも書ける。 しかしいいところとなると「すごい」「すばらし…

生活のクオリティ

俺はスケジュール帳使わないひとやけど、やっぱスケジュールがびっしり埋まってるのがいいと、心のどこかで思っている。 たぶんネットの性格検査とかでそういう質問があったらちょっと「はい」を押すかためらって、やっぱ「いいえ」にしとこう、みたいな感じ…

怠惰と行動

人間、だらけようと思えばいくらでもだらけられる。 おそらく人間の価値は、何もしなくていい状況に放り出されたときにそいつがどんな行動を始めるかによって図ることができるように思う。

会津若松のことを少し。

今夜のNHKアーカイブスで会津若松のことをやってた。 『新日本紀行』だと。アーカイブスなのでもちろんとてつもなく古い映像なのだが、正直、当時の姿と現在の会津若松の姿はほとんど変わっていないように感じた。もちろん建物や街ゆく人の服装などは大きく…

コドモからオトナへ

今さっきもNHKの教育番組で、霊長類学者と教育評論家という全く異なる領域に携わる人間が、子供について対話するという企画をやってて、色々思わされたことがあるんだけど、うまくコトバにならない。・・・んだけど俺のたどたどしく幼稚な思考を恥ずかしげも…

エレベータに入ると壁に大きな鏡が付いてることがよくあるけど、何のために付いてるか、知っとる? 別に髪の乱れとか直してねってのじゃなくて、ちゃんとした理由があるんだと。 実は車椅子用。エレベータの箱が狭いときって中で回転できないから、乗降りの…

夢と希望のネズミーランド

http://www.asahi.com/culture/update/0507/001.html 以前、「SIGHT」誌のインタビューでM・ムーアは「今度『華氏9・11』って映画をやるんだ」と鼻息荒く語っていた。 タイトルは、『華氏451度』という有名な映画(F先生お勧め、俺は未見)をパ…

記事批判

クソ朝日とってる人、今日の10面「私の視点」見て。先日対談形式で掲載されてた明石康氏の人質事件批判に呼応する形で、上野千鶴子氏が人質擁護論を載せとる。別に人質事件自体についてあれこれ言うつもりはもうないが、彼女の擁護論の理由付けがあまりに…

俺は英語が苦手だ。とにかく苦手だ。読むのが強烈に遅い。前学期のあのハードな英語論文の講読をこなしたくせに、いまだに1時間に5ページ読めるか読めないかあたりで苦しむ。てゆーか英語に限らず、何でも文章を読むのが遅い。 前にここに書いたっけ、 『…

年金

マキコに続いて閣僚3人が保険料未払いだったとかでまたもめとるね。 「法案提出者のうち3人も年金払ってへんのに、それでいて国民に負担増を押し付けるんやから、そら結構な話やんけ」みたいな感じでM主党から批判の声が出ている模様。相変わらず不祥事が…

帝国

4/7水付朝日新聞13面の、ジョセフ・ナイのコラムを読んで。今回の記事で彼は、アメリカを「帝国」と呼ぶことのもたらす誤謬みたいなものを指摘。記事の冒頭にもあるように、帝国概念は昔から存在するもので、何も目新しいものではない。藤原帰一は『デ…

言葉の意味

最近「キーワード」という言葉の意味がやっと分かってきたように思います。 まぁ普通キーワードって言えば、大事な用語、覚えておくべき言葉くらいに思ってました。 でもおバカな俺は今の今まで「どうして”キー”なのか?」を考えたこともなかった。 キーって…

平和の先に見えるもの

あとひとつだけ最後に! 戦争の平和の問題を考えるときって、普通は 「どうやって戦争をなくすか」 ということに力点が置かれると思います。 議論の冒頭では「平和って何、それは戦争が無い状況?」とかいう注意書きみたいなことが一応は言われますが、その…

継続と変化 −あれから1年経って−

ここで正しい戦争はあるのかとか、あの戦争は合理的だったかとか、イラクの現状はどうだとか、国連はどうすべきだとかごちゃごちゃ言う気はないが、少なくともひとつ確実に言えることは、21世紀の国際関係の枠組みの方向性が大きく揺さぶられているという…

事件所感

ヨシオが日記で最近の裁判とかマスコミの報道が被害者感情に流されすぎてる云々と書いてたが、俺はオウム事件の話に限ればそれは若干ニュアンスとして違うんちゃうかと思う。(ほかの場合はそうかもしれんけど)麻原の裁判については部分的にはそうかもしれ…

「隠す」才能

昨日、戸田奈津子の才能について「短いフレーズですべてを表現する」と書いたが、より正確には「言葉の切れ端を読み手に与えて、そこから全体を推測させる才能」と言うべきだろう。一言で言えば「省略の的確性」。 明らかに俳優はもっと長いセリフを言ってる…