記事批判

クソ朝日とってる人、今日の10面「私の視点」見て。

先日対談形式で掲載されてた明石康氏の人質事件批判に呼応する形で、上野千鶴子氏が人質擁護論を載せとる。

別に人質事件自体についてあれこれ言うつもりはもうないが、彼女の擁護論の理由付けがあまりに粗雑でごっつ疑問を感じたので一筆。


先日の対談における明石氏の
「政府とは異なる目的で行動しているはずの個人が、危機状況では政府に頼るという日本的構造が残っている」
という批判について、
(確か彼は今回の事件を「色んな意味で日本的な要素が出た」としていた)

上野氏は


「そうだろうか。武装勢力が交渉相手としたのは日本政府なのだから、家族が政府に交渉に応じるよう要求するのは当然だろう。そもそも、3人の生命を危険にさらしたのは、ほかならぬ自衛隊派遣という政府の行動だ。政府は危険を増幅した責任がある」

とし、さらに続けて

「彼らにとどまらない。私たちの危険もまた、政府の行動のせいで、高まっている。テロのグローバル化のおかげで、国外、国内を問わず、日本人というだけで、危険がふりかかってくるかもしれない。」

と述べている。

彼女の論旨の核は「人質の自己責任ではなく政府責任の追及」にあるはずなのに、政府責任の存在を立証するための前提たる

・「自衛隊派遣⇒3人の生命に対する危険発生」
・「政府の行動⇒グローバル化したテロによる日常的潜在的危険の増大」

という2つの因果関係の具体的立証については、本稿のその他の部分でも全く言及がない。
(と俺は思ったが、鵜呑みにせずに自分で読んで判断して)

そりゃこんな短い投書で証明しろってのも無理があるのかもだけど、有名な教授なんだから、一般人以上の深い思索を見せてほしいなぁ。。。

「犯人グループは国家と市民を区別した上で、市民である人質を解放するという理性を示したのに、早々と交渉に応じない姿勢を示した政府はどうなの!」
というのが今回の投書の肝なんだが、それがどうして3人の行動を完全肯定するだけの論拠につながるのか、分からん。

これじゃいくら擁護論唱えたっていわゆる「自己責任」論を否定するのに不十分などころか全く反論になってない。

一方でもう捨てちゃって手元にないから何とも言えんが、明石さんの日本人的要素論もあまりに雑すぎてどうなのと思った。

んー。物事の判断は難しい。