迷惑クラゲから有用分子=医薬、化粧品に応用期待−理研など

6月3日15時32分配信 時事通信

 理化学研究所は分析機器用化学材料メーカーの信和化学工業(京都市伏見区)と共同で、日本近海で大量発生し、漁業などに悪影響を与えるエチゼンクラゲなどから、人間の胃液の主成分とよく似た構造のたんぱく質「ムチン」の一種を抽出した。大量生産も可能だといい、製品化にこぎつけられれば、クラゲ退治が新産業につながり一石二鳥となる。
 抗菌作用や保湿効果を持つムチンは医薬品や化粧品への応用が期待されるが、これまでは化学的な構造が完全には解明されておらず、合成や大量生産は難しかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070603-00000050-jij-soci

エチゼンクラゲの体は巨大だが非常にもろく、海面を漂っているクラゲをアミですくうとバラバラにちぎれてしまう。しかも、そこからまた体が再生してかえって生体数が増加してしまうという、捕獲・駆除がやっかいな生物らしい。そんなエチゼンクラゲを無謀にも食べてみようという企画を前にテレビで見たことがある。レポーターは、透明でぶりぶりした部分を包丁でサクッとカットしてしょうゆに付けて口にしたとたん、Bダッシュでバケツの方へ走って行った。煮ても焼いても食えないとはまさにこのことである。

と思っていたが、上の記事を読む限り、そうでもなさそうだ。しかし、エチゼンクラゲの大量発生が単なる短期的な現象だったとしたら、この産業はどうやって維持できるのだろうか。裾野産業としてエチゼンクラゲの養殖業なんてものが発達するのだろうか。何かキモい…。

しかし初期の液晶技術もイカ墨を使っていたというし、科学技術の発達の起点って結構意外だったりする。