NY・ボストンの旅⑤

クソ快晴。クソ暑い。天気予報はまたもや大外れ。アホめ。

07:00 起床。今日は夜7時に合流することにしてCとは一日別行動。今日はこの旅の最大の楽しみ、NYの街を歩き尽くし買い物しまくるDAY。

08:15 のろのろシャワーとか着替えとか荷物整理とかし終えてようやく出発。とりあえずホテルのそばのKorean Townへ朝飯を探しに歩き出す。行ってみると、確かにそこかしこにハングルの文字が並ぶ一角があり、朝から元気に湯気を立ててる韓国料理屋がいっぱい。どれも「24HOURS」とある。しかしメニューを見ると、どこもチヂミとかサムゲタンとかキムチチゲとか朝から腹に流し込むにはちと厳しいものしか載っていない。仕方なくEmpire State Building前のスタバで朝食。まぁ一応Korean Townで朝を食ったということで。

09:00 スタバを出て、ホテル前のFoot Lockerがもう開店していたので、一応スニーカーマニアとしてチェック。めぼしいものなし。Penn Station前から地下鉄。

09:45 Chelsea着。駅を出て西側に歩くとすぐ目の前に数多くの芸術家が住みついていることで有名なChelsea Hotel発見。昔ユマ・サーマン主演の同ホテルを題材にした映画を観たことがあるが、クスリでイッちゃってる芸術家たちの退廃的な日常がだらだら描かれてるだけのしょーもない映画だった記憶あり(当時使ってたブログがサービス終了に伴い消失してしまったので記事見つからず。)さらに西へ歩くと、Chelsea歴史地区。昔このエリアが高級住宅街だったころの落ち着いた街並みが残っている小さな一角である。赤レンガの長屋風の建物。玄関から道へと続く階段。街路脇の新緑芽吹く木々が作り出す木陰。NYにはこういう顔もあるんや。

10:00 さらに西へ行くとここはギャラリー街。最近は、アートの発信地がSOHOからChelseaへ移りつつあるらしい。残念ながら時間帯が早いこともあり、ギャラリーの中に入ることはできず。とりあえず窓の外から中を覗いて前衛的な街の雰囲気を楽しんだ。ハドソン川岸まで来たところで小さな公園を見つけたので一休み。

10:30 川沿いの大通りを南下。途中、Chelsea Marketに新しくオープンした安藤忠雄が内装設計を手がけたという森本正治のレストランMORIMOTOの前を通過し、左折したところでMeat Packing District(MPD)へ。ここは以前は食肉加工の工場がたくさん集まっていた地域だったのだが、最近は再開発の波に乗って服屋さんや雑貨屋さん、カフェやクラブが進出し始めているエリア。歩いていると、確かにところどころにMeatの看板がかかっていたり、肉の冷凍運搬車が停まっていたりする。何となく全体的にひなびた感じがしつつも、明るい雰囲気の街。まだまだお店が密集している感じではないので、東京で言えばちょうど中目黒みたいな感じだ。Bodamでフォトアルバム$10。BucklerでEsquivelの革靴$215。ルーシー・リュウみたいなスラッとした中国系の店員のねーちゃんが親切にしてくれて、MPDのショッピングガイドブックとか秋の新作コレクションの冊子とか色々くれた。「この街楽しんでってね!」って。ありがとー。ちなみに、MPDでは今、Highlineというプロジェクトが進行している。これは、昔鉄道の高架Highlineがハドソン川沿いを走っていたのだが、地下鉄の発達や道路網の整備で廃れてしまい、ぺんぺん草の生える廃墟になってしまった。いま、MPD地区の住人やショップのオーナーたちが中心となって、この高架を回廊のような空中庭園に改造しようという動きが出ている。どこまで豊かな発想なんだろう。アホくさい補助金プロジェクトに躍起になるより、こういうプロジェクトに参加してまちづくりやるほうがよっぽどおもろそうだ。NYの都市再生の一場面を知った。

11:40 West 4th St.をひたすら南下。通りは延々とおしゃれなカフェやレストランが続く。それなのにどこも人人人。すごいね。

12:00 Greenwich Ave.とクロス。交差点の横にプレイグラウンドがあって、そこでNIKE主催のS女子ストバスをやってたのでしばし観戦。こいつら高校生くらいなのにうめー。。動きはえー。。つーか普通にワンハンドでシュートしとるし。PFの黒人の女の子なんか俺より肩幅あるしどーなってんだこの国わ…。プレイグラウンドの柵に沿って左折すると、Jazzの本拠地、Blue Note。ピアノの形をした入口がおもろい奇抜な建物です。

12:20 Washington Square着。芝生に寝転がって一休み。たくさんの人が古シーツとか持ってきて、その上で音楽聴いたり、本読んだり、抱き合って寝てたり。幸せな光景やなぁ…。公園内にはきれいな噴水もあって、子供が水遊びをしていた。公園のすぐ横にあるNY大学の写真学部で勉強しているという黒人の女の子に学校のレポートに使いたいからというこでインタビューをされる。まずスナップ写真を撮られ、好きな街はどこですか、好きな服のブランドはどこですか、好きな本は何ですか、といった当たり障りのないクエスチョンが続いたあとに、「あなたを一番悩ませるものは何ですか」というよく分からない質問が来て考えるのがめんどくさくなったので「Nothing」と言って去った。ごめんね。でも一体これらの質問を使ってどういうレポート書くつもりなん?

12:40 せっかくなのでNew York Universityのキャンパス内を通過。街中にある大学なので、校舎がいろんな街区に分散しており、どこが中心なのかよく分からん。しかし周辺が遊べるエリアだらけなのでこんな大学にいて真面目に勉強ができるのだろうか笑。でもニューヨークに住むならこの大学も悪くないな。。

12:45 大学の脇の道でノミの市をやっていたのでちょっと歩いてみる。怪しいペルシャ絨毯の店、メキシコの民族楽器のお店、中国人がやってる映画のポスターのお店などなど、怪しさ満点のインターナショナルな品々がズラッと並んでおり、飛び交う英語もなまりまくり。でもたくさんの人が訪れていて活況を呈していた。人ごみを抜けて、すぐ南のSOHOへ向かう。

13:00 SOHO。通りという通りが買い物客でごった返している。5番街みたいに高級ブランドばっかりでつまらん街かと思っていたら全然違っていた。結構古着屋もたくさんあったし、日本じゃ聞いたことないセレクトショップが軒を連ねていた。とりあえず、道という道を見てやろうということで、SOHOを南北に同じ通りの左右の歩道を行ったり来たりしながら徐々に東へ進む。掘り出しもんがあるんじゃないかと期待したBarneys New York Corpはなぜかメンズラインが見当たらず。。Adidas Shopでは220センチくらいありそうな長身のイケメン店員にビビりつつ、春から探していたエポーレット付きのブルゾンはここでも見つからず。途中立ち寄ったとある古着屋はえらい警備が厳しくて入口で荷物を全部預けさせられたが、その割に品揃えが薄くてすぐ店を出た。EVISのジーンズが大量に置いてあったのが印象的。日本じゃもう誰も履いてないのに。06年に進出したばかりのユニクロも遠くから見た。ロゴがカタカナになってた。ユニクロの癖に結構いいロケーション。生意気だ。で、せっかくH&Mのある国に来たので、激安カットソー1枚$9と、ボクサーパンツ$13×2を購入。H&M最高。08秋日本上陸とか悠長なこと言わずにさっさと早くお店開けて!MOMA Design StoreでMOMAに行ってもないくせに、親に食卓用マットを購入。

15:00 Nolita。地名はNorth of Little Italyの略称。SOHOの東側に位置するエリアだ。ここもこじゃれたショップが軒を連ねている。期待していたスニーカーショップClienteleでは、昔このブログで紹介したJORDAN SPIZ'IKEの新カラーが$200で売られていたが、実物を見て改めてふざけたデザインだと思ったので何も買わずに店を出る。昼飯も食わずに歩き続けてきたのでそろそろノドが乾いてきた。街角の小さなスーパーに入って、グァバ×ドラゴンフルーツ×グレープフルーツというまず日本のスーパーではお目にかかれなさそうなジュースを購入。さっぱりしててうまい。こういう地元の住民が使うスーパーに入ると楽しい。日本なら1000円はしそうなステーキ用の牛肉が$1.8だった。スーパーの横にあった革製品のショップで、巾着と札入れとパスケースが一体になったかわいらしい財布を見つけたので妹用に購入。革の手触りが気持ちいい。昼飯を食うつもりだったCafe Havanaに到着。ここのテラス席でビール飲みながらゆっくりキューバ料理でも…という魂胆だったが、あまりの人気で激混み。店内が溢れ返って道端でビール飲んでるひとさえいた。もう昼飯は諦めてひたすら街を歩き続けることに決定。

16:00 Lower East Sideに行く途中、南北に長細く伸びるSara D. Roosevelt Parkで休憩。子供用の遊具だけでなくバスケコートやフットサルコートもある。Manhattanみたいな小さな島の、街中の小さな公園なのに、どうしてこんなに市民が楽しめる空間がちゃんと用意されてるんだろう。公園内に、M'finda Kalunga Gardenという小さなガーデンがあった。入ってみると、きれいに木花をととのえてあって、この中でも市民が雑誌を読んだり、砂場で遊んだり、思い思いの時間を過ごしていた。

16:15 Revington St.を東進しながらLower East Sideへ入る。ここは、元々ユダヤ人街だった地区で、建物の概観も何となく当時の面影をしのばせる気がする。このエリアもNolitaと並んでNYの流行の発信地となっている。ただ、このあたりはわりとガラの悪そうなやつらが結構たむろしていて、昼間はなんともないが夜は裏通りに入るとあまり治安が良くなさそうな印象を受けた。お目当てのA Life-Revingtonは、実際に行ってみると店の場所が実に分かりにくい。Revington St.に面してはいるが、フラッグも看板も何もなく、ただ壁に付けられた小さな住所プレートだけが目印。ここかなと思ってドアの前にたむろしてるにーちゃんたちに聞いてみたら「ここはライブハウス。お店は隣だよ」と言われる。ブザーを押して店員にドアのロックを解除してもらわないと中に入れない。ここはスニーカーショップと服屋が一体になった店だと聞いていたが、スニーカーショップのほうが撤退したらしく、ただのおしゃれめヒップホップ系のショップだった。しょぼーん。。一旦南へ回って直射日光を浴びながら西進、Orchard St.に入って北上。この通りの両面はどうもイラン系の人たちのお店が連なっている。なんだかあぶねー雰囲気で、実際、怪しい時計店にNYPDのガサ入れが入ってる最中だった。不安そうに眺める周辺の店のおっさんたちの顔が忘れられない。そのまま北上すると、5月に青山で見つけた隠れ家Tシャツショップ・Reed SpaceのNY店を発見。とりあえず入るだけ入って日本と同じ商品しかないのを確かめて出る。さらに北上してお目当てのB.Blessingへ。黒い木に金縁のドアをあけると中はテーラードスーツの店のようなクラシカルな内装。おもしれー。扱ってる商品はオリジナルとRuf Simons。悩みに悩んだ末に$60のオリジナルの白Tシャツを購入。馬のグラフィックがめちゃくちゃきれいな仕上がり。日本にはまだ紹介されてないブランドなのでいいのが見つかってよかった。

17:30 S.D.R PARKを越えて、再びNolitaへ。だんだん時間がなくなってきたが、とりあえず時間の許す限り街を歩いたろう。途中、unicという店でコレクションで使ったサンプル商品のアウトレットをやっていたので、50$でモスグリーンのTシャツを購入。レディースのLなので相当小さめ。Cafe Havana前を通るとやっぱり音楽と客で溢れている。時間が遅くなるにつれてますます人が増えるんだろう。楽しそうでいいなぁ。脇にある古着屋に入ると、デッドストックのブルーのコンバースが$45だった。日本の古着屋なら2万円が相場。やっぱこういうのは現地で買うべきだね。色は俺が探してるのじゃなかったので購入せず。でもよく考えたら履かずに日本で売れば差額で儲けられたかな…。

18:40 とうとう時間切れ。赤信号に気づかずうっかり渡ろうとしたらイエローキャブのイタリア人運転手に「Fu*k you!!」と中指を立てられた。うるせーオヤジ。地下鉄に乗ってGrand Central Stationへ。

18:50 駅着。噂に聞くとおり、駅自体が観光名所なのがうなづける、めちゃくちゃ豪華な作りの駅。ちなみに7月にNYで蒸気爆発があったのはこの駅の周辺。ここでCと落ち合う。彼はこの日、メトロポリタン美術館を見て吉野家でBeef Bowlを食い、Broadwayでオペラ座の怪人を鑑賞し、Central Parkを散策というこれまた充実した一日を過ごしたらしくご機嫌の様子。構内2FにあるMichael Jordan's Steakhouseへ。前からここに来たかった夢の場所のひとつ。やっとジョーダンに一歩近づいた(?)。最後の晩飯なので、奮発してフォアグラとフィレミニョン14オンスとビール2杯。うまー。Cも前回に引き続きニューヨークストリップ16オンスを食っていた。ナイフの柄にさりげなく「23」のマークが彫られている。ランチタイムに来るとメニューはすべてセットの値段が「$23」に設定されている。が、店内自体は全くジョーダン色ゼロで、普通のおしゃれなレストラン。

20:30 せっかくここまで来たので10分ほど東へ歩いて、East River沿いにある国連本部へ行ってみる。当然観光の時間帯はとうに過ぎているので柵の外からピストルの筒をぐにゃっとひねっている有名な平和のモニュメントを眺める。残念ながら万国旗がはためくところも見ることはできなかった。

21:00 イエローキャブを捉まえてホテルへ。もはや常連となった隣の食料品店でビールを買って部屋へ戻る。今日は死ぬほど歩いたな…。Manhattanの面白いエリアを自分の足で一気に見て回ることができて大満足の一日。明日は朝一で空港へ行くので、荷物を全部まとめてから就寝。天気予報は性懲りもなく「明日はThunder Stormだ」と警告し続けていた。