みゃーくの旅①

04:00 職場から帰宅、あたふた。釣り道具だけはしっかり詰め込む。
06:30 出発。浜松町経由なのにうっかり田町まで寝過ごして一駅バック。萎え。
08:05 離陸…する前にはもう夢の世界。着陸時の「ゴォォォー!!」の音でやっと目が覚める。
11:15 定刻より大幅に遅れて那覇空港着。ここで職場からの電話①。禿萎え。大慌てで宮古島行きに乗り継ぎ。
12:00 宮古島空港着。やや曇り気味。うをー。どうやって市街地に出るかも分からず、これからどこ行くかも分からないので空港の観光案内デスクにあった情報誌を15分読みふける。
12:15 「とりあえずどこでもいいから中心街へ連れてって」とタクシーの運ちゃんに頼む。「平良」を「たいら」と言ってしまってさっそく恥をかく。いまだに「宮古島市」の名は島内の至るところで受け入れられてない様子。幻の大陸「やびじ」のことを聞くと「あれはこないだ終わった」とのこと。なぬ…。
12:15 運ちゃんに教えてもらったホテルが驚愕のボロさだったのでとぼとぼ港まで歩く。「中心市街地活性化」というスローガンがばかばかしくなるような街並みだったが、たぶん今がオフシーズンだからだろう。
2週間後には島の1年で最大のイベントである宮古島トライアスロン大会が行われ、選手だけで1500人、さらにその家族やボランティアも来るとあって一気に島の人口は増す。どこの宿屋の軒先にも「4月20日〜26日ごろはトライアスロンのため予約受付不能」の張り紙が。この大会は非常に過酷で、地元のひとによると、前浜ビーチスタートで水泳3キロ。次に島の外周道路を自転車で2周(155キロ)。最後に東平安名岬をゴールにフルマラソン(42.195キロ)。時間制限は14時間。これを過ぎるとゴールにすら入れてもらえない。何てスポーツだろう。
とりあえず1泊目は安牌でこぎれいなビジネスホテルに決定。海側の部屋じゃなかったのがやや残念。
14:00 眠気もとれたのでとりあえず今日は市街地散策。平良港から島の外周道路をてくてく歩く。市街地に最も近いパイナガマビーチ着。地元のガキんちょどもがすっぽんぽんで泳いでやがる。200mほどの浜にひとは20人くらい。ちょうどいい。だんだん空が晴れてきた。浜辺でぼけーっとしながら情報誌を読み込んでプラン立て。
15:00 市街を一望できる展望台のあるガママ領公園へ。地元のおじいおばあがげえとぼうるに興じていた。
展望台から街を見下ろしてようやく確信を持つ。この街は港が都市構造の中心になっていない。八重山の諸島を結ぶ船が出入りする港が中心となっている石垣市と対照的だ。その理由はおそらく、諸島間の海上交流が八重山ほど盛んでなかったからじゃないだろうか?宮古島とその周辺の諸島は近距離にあるために橋でつながっているくらいだし、島の数も少ない。船での行き来が盛んなのは伊良部島間だけである。
もう一つ街を見ていて気づいたことは、住宅も含めて市街地のほとんどの建物がコンクリート造りの非常に堅牢で重々しい建物だということ。さらに、窓という窓にコンクリートや金属でできた格子が取り付けられている。何ちゅー重苦しい街並みだろうと思ったが、宮古島は山のない平坦な島なので台風の威力がものすごいことを考えると当然の建築行動なのだろう。しかし2日目の民宿のおかみさんに聞いたら格子は「防犯のためじゃない?」と一蹴。防犯にしてはいかつすぎるんですけど…。
17:30 夕陽を眺めるべく再びパイナガマビーチへ。首周りのケアを完全に失念、あくる日は茹蛸状態。しかし広い空から広い海へゆっくり落ちていく夕陽はほんとにきれいだった。
18:15 一旦宿へ戻り風呂。
20:00 今夜の飯処を探しに再び市街地へ。おしゃれな居酒屋は意外なくらいたくさんあるが、どれも一人で気軽に入れそうな感じではない。ぐーぐー鳴る腹を抑えながら30分後ようやく手ごろな居酒屋発見。大阪から移住してきたおっちゃんが経営するかなりイケてるカウンター式の店。
とりあえずオリオンビール。缶が宮古島トライアスロン記念バージョンになっていた。「ワイドー!」と書いてある。「頑張れ!」ということ。本島で言えば「ちばりよー!」だ。
同じ沖縄でも島によって全然方言が違う。例えば、「いらっしゃい、こんにちは」にあたる沖縄の方言としては「めんそーれ」が有名だが、これは本島の方言である。石垣島は「おーりとーり」、そして宮古島は「んみゃーち」。これだけ近い地域なのに、音が何一つかぶっていない。沖縄の言語の豊さを改めて思い知る。
話を料理に戻す。シイラの刺身、島らっきょ炒め、ラフティー、グルクンのグリエ、締めにジーマミー豆腐。どれも死ぬほどうまい。店のおっちゃん曰く、「島らっきょはそのまま鰹節と醤油で食べるイメージが強いが、実はたまねぎと一緒で、炒めたほうが甘みが出ておいしくなる」。ふーん。
21:00 店を出て、近くのコンビニで性懲りもなくさらにオリオンビールとつまみを買い込み、ホテルへ。ビールを飲み干したところでいつの間にやら爆睡。