The Interpreter

('05米、監督:シドニー・ポラック、主演:ニコール・キッドマンショーン・ペン

・国連の内部で実際にロケを敢行したというのがすごい
・この映画のためにわざわざアメリカのある言語学研究所に依頼して、スワヒリ語と何ちゃら語を混ぜて「マトボ語」という架空の言語を開発し、それをキッドマンに覚えこませたというのがもっとすごい
ワイドスクリーンで撮影したものをテレビ放映時に勝手にパン&スキャン方式にされてしまうことに激しい怒りをあらわにするシドニー・ポラック監督。ワイドスクリーンに織り込んだ多数の情報が、テレビ局の勝手な編集のせいでそぎおとされてしまうことを嘆いていた。
・その割りに、やたらキッドマンやペンの顔アップのショットが多くて、テレビ向け映画のような印象も受けた。わざとだろうか。
・1歩間違えば「ショーン・ペンの役はストーカーかピーピングトムですか」と言われかねない。
・サスペンスなのにあまりサスペンスサスペンスしてないところがいい。語り口に上手な仕掛けをしたからだろう。DVDに収録されてる、カット部分を見ると、よく分かる。
・今のアメリカが抱える不安をうまく反映していてよく出来ている。特に「危険は身近に潜んでいるかもしれないと恐れている」というのがよく描けている。TVレポーターの「まるでここが中東のどこかのようです」というセリフは秀逸。