都電荒川線の旅

今日は天気がとても良かったので久しぶりに散歩に出てみた。雲ひとつない晴天。

自宅から隣町の大塚まで歩く。

駅前の繁華街に「ぼんご」というおにぎり専門の有名な大衆食堂があるので足を向ける。が、もう3年以上も前に行ったっきりなので道に迷う。地元で何十年もやってそうな金物屋のおばちゃんに教えてもらった場所にたどりついたら、日曜は休業だった。ぎゃぼー…。

結局フレッシュネスバーガーで昼飯食う。大塚に来るときはいつもここでハンバーガー、サラダ、ライムソーダ

食ったあと、都電荒川線へ。実はこの界隈に住んで5年以上になるのに、都電は初乗り。狭い車内に観光客や地元のじーさん・ばーさんがわんさか。



何か現代の東京とは思えない、庶民が息づく雑多な下町が続く(かくいう俺の家もその一角にあるわけだが)。

庚申塚、飛鳥山王子駅前と過ぎて、何となく荒川車庫前で下車してみる。

駅前に、静かな車庫があった。荒川車庫前と表示の出た、古びた車両と最新型のが3台、止められている。



車庫の脇にある公園のベンチで紅茶飲んで一息。

線路沿いの一本道をてくてく歩いていくと、隣の荒川遊園前駅に着いた。「遊園」と名が付くから、浅草の花屋敷みたいなもんがあるのかと思いきや、ただのプレイグラウンドと遊具が置かれた庶民の公園だった。少子高齢化の時代にありながら、ガキんちょがいっぱいいた。

遊園の脇道をずっと行くとかなり思い切った外観のヘアサロンを発見。とんでもないヘアスタイルにされそうだ。でも俺のヘルメットスタイルよりはマシだろう。


さらに行くと、小さい神社があったので、困ったときの神頼みくらいの信心しかないくせに、柄にもなくお参りする。最近ちょこちょこといいことがあったので、やっぱりありがとうございますと言っとかんとね。


神社からまた引き返すと、道に「テレビで噂!たこ焼き・たこせんの店」という看板が出てたので、矢印の方向に歩いてみると、路地の奥に結構な行列。「ふく扇」という、気さくなおっさんが一人で切り盛りする店だ。



焼くのに時間がかかるのでおっさんと話をしていると、何でも、おっさんは昔40年カバン職人を続けているらしい。しかしこの店を経営していた奥さんがなくなったので、跡を継いでひとりでやってるそうだ。おっさんが、こんなことを何気なく言った。
「兄ちゃん、お前嫁さんはいるんか。俺は死んだかあちゃんに一つだけ申し訳ねえと思ってることがある。かあちゃんが何食べたいって聞いてくれるたびに、『何でもいい』といつも言ってしまったことだね」


荒川遊園のベンチで出来立てのタコ焼きを食う。14個はちっと多いかと思ったが、意外と腹が減ってたのであっという間になくなった。ダシが利いててうまい。おっさん、ごちそーさん。



だんだん陽も傾いてきたので、遊園前から帰路に着く。庚申塚で降りて、地蔵商店街へ。ここはいつ来てもじじばばでにぎやかだ。あいかわらず赤いパンツやらシャツやら売ってる。地蔵さんにちょっとお参り。過去をふりかえると、ここのお地蔵さんはなかなかご利益があるっぽい。

帰宅後、前の晩にあまり寝てなかったこともあって一気にばたんきゅー。zzz