安全装置の審査強化…絶叫マシンや高速エレベーター

どんどん新しい規制が増えていくなぁ…。まぁ確かにこの分野はほとんど手薄になってたのは事実。

1月29日3時6分配信 読売新聞

 国土交通省は、高層ビルのエレベーターやジェットコースターなどの安全装置について、第三者機関の性能評価を受けて大臣認定を義務付ける方針を決めた。

 遊戯施設などで重大事故が相次いだため、これまでの建築確認審査のほかに、安全面で新たなハードルを設けることにした。同省では、具体的な認定基準を詰め、早ければ年内にも建築基準法の施行令などを改正する。

 大臣認定の取得が義務付けられるのは、法令改正後に新設されるか、補修などを受ける施設のうち、高さ60メートルを超える超高層ビルなどに設置される高速エレベーターや、スピードとスリルを売り物にした「絶叫マシン」と呼ばれる遊戯施設になる見通し。

 建築基準法は、現在でも、エレベーターや遊戯施設については制御プログラムや非常ブレーキなどの安全装置の設置を義務付けているが、構造や細かな性能については規定がない。自治体の建築主事らが建築確認でチェックする際も、「事実上、素通りに近い状態」(国交省住宅局)だった。

 このため、国交省では、機械工学や電気工学の専門家らで作る第三者機関を性能評価機関に指定し、メーカーから提出を受けた安全装置の試験データについて、認定基準に基づき安全上の問題がないかチェックしてもらい、大臣認定を行うことにした。建築確認は従来通り行われるが、大臣認定がなければ、手続きが進められなくなる。

 国交省では、半年〜1年ごとに実施されている定期検査の結果報告を自治体が受ける際、建築主事らが安全装置をチェックできるよう、機械工学の専門家らによる研修会などで指導してもらうことも検討する。

 エレベーターや遊戯施設を巡っては、東京都港区の六本木ヒルズ「森タワー」(54階建て)で2007年4月、エレベーターのワイヤロープが一部破断し、煙がフロアに充満する火災が発生したほか、大阪府吹田市の「エキスポランド」(休園中)で同年5月、ジェットコースターの脱線事故で乗客1人が死亡するなどしている。