検察審査会の機能

裁判員制度の施行がもうすぐということもあって、民間人が訴訟活動に関与するという事実についてようやく意識が強まってきた感がある。

しかし、意外と知られていないが、日本には昔からいわゆる陪審制度のような制度がある。

それが、検察審査会である。具体的な内容は↓のリンクを参照されたい。
http://www.courts.go.jp/kensin/

要は一般ピープルから委員を選んで検察の訴訟活動をチェックしてもらう、という仕組み。この委員に当選したひとというのが今までどれくらいいるのか知らないが、少なくとも俺の周りでは聞いたことがない。

その検察審査会、細々と全く機能していないお飾りの組織なのではないか、と思っていたのだが、このほど岡山のほうで異例の審査報告を提出したようである。

一応機能する箇所もあるようだ。

<岡山検察審査会>死亡事故で3度目の「不起訴不当」議決
12月12日23時35分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071212-00000180-mai-soci

 岡山市で02年に短大生が飲酒運転の軽乗用車にはねられ死亡する事故があり、岡山検察審査会は12日、業務上過失致死容疑で書類送検された女性(23)を不起訴とした岡山地検の処分に対し、3度目となる異例の不起訴不当を議決した。同審査会事務局は「3度の不起訴不当は聞いたことがない」としている。

 事故は02年12月21日、同市の短大生、中桐裕子さん(当時19歳)が軽乗用車にはねられ、翌22日に死亡した。

 議決書では、飲酒運転をしていなければ、衝突回避行動が取れた、などの理由を示している。女性は道交法違反(酒気帯び運転)の罪で罰金刑が確定。業務上過失致死容疑で書類送検され、03年8月、岡山地検は女性を不起訴処分にした。

 過去2回の不起訴不当議決について岡山地検は「酒気帯び運転が事故の決定的な原因とする証拠は認められない」などとして不起訴とした。

 中桐さんの父裕訓さん(56)は「娘の誕生日(12日)に不起訴不当を報告できてよかった。検察には再度説明を求めたい」と話した。業務上過失致死罪の公訴時効は今月22日に迫っており、岡山地検の村瀬正明次席検事は「議決内容を至急検討した上、必要な対応を迅速に取り、結論を出したい」とコメントした。【石戸諭】