La Mala Educacio'n (バッド・エデュケーション)

('03西、監督:ペドロ・アルモドバル、出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルティネス)

やっぱこういう作品は苦手やってのが正直な感想。

けど、俺がこれまで観たアルモドバルが関わった作品(「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」「死ぬまでにしたい10のこと」)はどれもこれも、登場人物がみんな生きることに正直でがむしゃらなところが特徴的だと思った。怖いくらいに。

ある意味でこういう人間の撮り方が一番素直なのかもしれない。映像は美しく撮られているのに、そこで展開されるドラマはえげつなく、生々しく、そしてはかない。どんなに着飾ったところで、人間ってそんなもんだ、とでも言いたいのだろうか。


しかしまぁすげぇ発想だわ。作中、若くして映画監督になったがスランプ気味だというエンリケは、新聞記事を切り抜いてネタを探す。「氷点下の高速道路を暴走するバイク。スピード違反で警察が追跡するが、バイクはまっしぐらに走り続ける。警察がようやく追いついてシートにまたがった人間を見ると、何と彼はすでに凍死していた。なぜ彼はそんなになるまで走り続けたのか。それは、会いたい人がいたからだ。…何て美しい映像なんだろう!」とか、「ワニの池に(以下略)」とか、もう、ほんとアレ。日本人の発想にはとても出てきそうにない。おぇ。(*_*)