Boys don't cry

('99米、監督:キンバリー・ピアース、出演:ヒラリー・スワンク、クロエ・セビィニー、ピーター・サースガード

男として生きようとした実在の女性の悲劇。えぐい。重い。えぐすぎて途中寝た。

こういう作品を観る度に、社会の寛容性という問題を思い起こさずにいられない。社会の寛容性とは、異質なものを社会の当たり前の一員として受け入れる素地のことである。何が異質なのか、その社会にとって普通とは何なのか、ということについて明確な定義がないにも関わらず、「異質なるもの」に対して社会は強烈な反応を示す。

それに立ち向かおうとすることは、個々人の問題でありながら社会全体を相手にする途方もない戦いになる。声をあげて団結すればそれはムーブメントになりうるが、声を上げること自体が勇気のいる仕事である。

おそらく、何でもかんでも異質なものを当たり前なものとして受け入れられる社会というのはありえないだろう。しかし、社会から反発を受けたときに声を上げられるだけの寛容さを備えた社会というのは想定できると思う。

21世紀に生きる俺らが目指すべき社会の第一ステージは、ここじゃないだろうか。それは国内社会においても、国際社会においても、である。


というわけの分からんことを考えつつ、「やっぱヒラリー・スワンクってあんま好きになれない女優さんやな」などと不寛容なことを思う俺がここにいるわけで笑。だって何か笑い方がねー…。

逆に、ピーター・サースガードという役者さんは気に入った。

それにしてもビール飲んだくればっかが出てくる映画だったな。ひどいもんだ。。