ことの顛末

南セントレア市、支持わずか…住民投票で合併白紙へ

 「南セントレア市」の新市名の行方が注目されていた愛知県美浜町南知多町の合併の賛否を問う住民投票と新市名についてのアンケートが27日、両町で実施された。

 即日開票の結果、合併については両町とも反対が賛成を大きく上回り、合併自体が白紙になる見通しとなった。

 新市名では、「南知多市」が1万296票で最も多く、3位の「南セントレア市」の1988票の5倍を超えた。

 合併協議会長の斎藤宏一・美浜町長は開票結果を受けて記者会見し、「来月3日の法廷合併協議会に諮って結論を出したいが、合併は前に進まないと思う。現状のままを市民が選んだので、これまで通りの街づくりをしていく」と述べた。

 合併の是非を問う住民投票の結果は、美浜町が反対1万878票、賛成3384票、南知多町が反対8063票、賛成4701票。投票率は、美浜町が72・79%、南知多町が68・87%。

 「南セントレア市」の新市名は、合併協議会が先月、北隣の同県常滑市に開港した中部国際空港の愛称「セントレア」にちなんで決めた。しかし、一般公募で寄せられた案にはなかったことから反発が起き、協議会は決定を取り下げ、住民アンケートを実施した。

 開票所で結果を知った南知多町大井、漁業山下節子さん(49)は「住民を無視したやり方に怒りが表れた結果だと思う」。美浜町の男性会社員(61)も「もともとは合併賛成だったが、『南セントレア』の浮上で、合併協議会の人たちの、町の歴史や将来を考えない住民無視のやり方があらわになり、考えが変わった」と話した。
(読売新聞) - 2月28日1時16分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050227-00000014-yom-soci

最初ここのブログでこの問題を冗談半分で取り上げたときは、まさかここまで大きな話になるとは思わなかった。最初は名称の決め方があまりに雑だからおかしいだろ!と俺は思って取り上げたわけだが、あれよあれよという間に話は合併の白紙撤回というところまで進んでしまった。たかが名称問題、されど名称問題。ときには街の運命の方向を大転換させることもあるようだ。

そういえば千葉県の九十九里浜に面したいくつかの町村が「太平洋市」なるなんとも壮大なネーミングの新自治体を作ろうとしているようだが、ここでもまた住民の間で議論を呼んでいる。名前にとらわれすぎて合併の実を見失うことのないよう、名称決定手続きくらいは公正にしてほしいものだ。