最終講義

ずいぶん前から楽しみにしていた総長の最終講義。(うちの大学はなぜか学長を総長と呼ぶ。暴走族みてーだな。)バイト終わってダッシュで行ったら法学部のほぼ全ての教授が勢ぞろいのオールスター状態。すげー。

自分の過去の研究上の問題関心の変遷に触れつつ、「いかにして、ともすれば"不動"と思い込みがちの政治的現実ないし政治システムの変化をとらえるか」「われわれにとって政治的現実とはどのような意味合いをもつのか」を語っておられた。

村上泰亮の「反古典の政治経済学」を読んでたときも思ったけど、すぐれた学者というのはほんとに時代の流れを的確につかみとれる人なんだなと改めて痛感した。生活ってのは常に個別具体的な現象の猛烈な去来の中で営まれるもんであって、普通のひとには個々の現象が織り成す全体的な方向性に目を向けることがなかなかできない。でも佐々木さんみたいなひとはちょっと一歩距離をおいて世の中を俯瞰してるから、時代の潮目を読み取ることができる。俺らが例えば「いまは改革の時代だ」なんて当たり前のように言ってるのも、たぶんこういう先見性に優れたひとらの言説をそのまま頂戴してるからにすぎないのかもしれない。

どの分野で生きていくにしても状況の変化を敏感に感じ取るアンテナの感度は要求されると思う。アンテナはほっとくとどんどん錆びてっちゃうから、いつもいつも感度良好にしとかんといかん、ということです。


まーぶっちゃけ途中から眠かったんですが、一緒に出席したゼミの後輩にかっこ悪いところは魅せられねーと意地はって、下がり来るまぶたと必死に格闘してみました。