Vacuuming -completely nude in paradise
('02英、監督:D・ボイル、主演:T・スポール、M・べグリー)
「traispotting」を撮ったダニー・ボイルの新作。
掃除機の訪問販売員として働くことになったダンスミュージック好きの内気な青年・ピーター。
見習いの間、彼は、朝食をパフライスとウィスキーで済ませる気違いセールスマン・トミー・ラグに指導されることに。
折りしも会社は社員の士気を高めるため、トップセールスを記録した販売員には大報酬を与えると宣言、俄然燃えるトミー・ラグ。
この、相性がいいのかさっぱり分からない2人が掃除機のセールスに乗り出す!!
という、どう考えても意味不明な設定。
一体何がヴァキュームされたのかは自分で観て考えてね。
ティモシー・スポール(『ラスト・サムライ』でトム・クルーズの横をちょろちょろしてた外人カメラマン役の人)扮するトミー・ラグのキチガイっぷりがまじでおもしろすぎ。
終盤の「車内演説」のシーンとかまじすげぇ。あれたぶんスポールのアドリブがほとんどなんちゃうか?
終始トミーの声がやかましいので、観るときは音量低めにしたほうがいいかも。
んでトミーとピーターという、性格があまりに違う2人組のコントラストがいい。
コントラストといえば、映像自体もやたらコントラストかけてて顔の陰の部分とか完全に潰れてるし、薄暗い場面になると暗い部分にノイズがでまくりの「安っぽい」映像だけど、そこがまたカッコいい。
そいや冒頭の場面でなぜかめまぐるしく赤・青・黄の順に色調が変化するカットがあったけど、あれは何や?意図的なもんなんかな。
で、ラストはDJピーターのミキシングで踊り狂え!!って感じで、イイ!!(・∀・)b
ボイルはまだ2つしか観てないが、どうやらこの人、まじで映像と音楽のミックスがうまい。今回は音楽の役割は最後の方でしか与えられてないけど、ある意味トミーのトラッシュ・トークが音楽がわり。暴走するクルマの絵とマッチしまくり。ただ気持ち悪い絵を撮るのもお得意で、トレスポの「スコットランド1汚いトイレ」に負けない映像を今回もお届け。
俺好みのカッコいい映画だけど、人にはお勧めしません。